車検制度は日本の自動車文化の一部となっています。車検制度があるがゆえに存在しているものも多数あるので、車検制度が存在しないという状況は想像できません。
そんな車検には、どんなメリットがあるのでしょうか。
最大のメリットは、国が強制的に定期的な整備の機会を設けていることで、どんなに面倒くさがりな人でも定期的に車のメンテナンスをするようになります。このことは道路の交通安全だけでなく、車の寿命にも大きく関係します。
二次的なメリットですが、車検制度があるおかげで中古車として手放す時に高に値がつくこともあります。最近では日本の中古車を海外の人が購入するという事例がとても多くなっていますが、この時に日本車がとても高い人気なのはよく知られています。
単に日本製の車が高性能で壊れにくいというだけではなく、日本で使われていた車は車検制度のおかげもあってきちんと整備されていて、中古車としての魅力が高いそうです。「メイド・イン・ジャパン」に加えて「ユーズド・イン・ジャパン（日本で使われた）」も大きな魅力となっています。
次に、これも定期的な整備に関連するメリットです。車に乗っている人の全員が車好きで車のことに詳しいわけではありません。むしろ車のことがよく分からない人のほうが多いと思います。そんな人にとって車の中は完全なブラックボックスですが、車検という機会があるおかげで車の中がどうなっているのか関心を持つ機会が得られます。
仮に車検を人任せにしているのであっても、定期的にメンテナンスをしている実感が持てるので、これもやはりメリットだと思います。