車検制度のあらまし


Fotolia_50770592_XS日本には車検制度があります。公道上を走る全ての自動車に義務づけられている制度で、簡単に言えばその車が公道を安全に走るだけの要件を満たしているかどうかをチェックするためのものです。

いくらドライバーが安全運転に努めていても、乗っている車がきちんと整備されておらず、安全に関わる重要な機能まで損ねている状態だと重大な事故につながる恐れがあります。車検制度は、そんな車が公道上を走ることがないよう、一定の期間に一度公的な機関でチェックをすることになっています。車検に合格した車でなければ新しい車検証が発行されず、車検証が発行されないということは、実質上公道を走れません。

ここでいう「公道を安全に走るだけの要件」のことを、車検制度の根拠となっている道路運送車両法では保安基準といいます。この保安基準にはブレーキの効き具合やタイヤの状態、スピードメーターの正確性、ライトが正常に点灯するかどうかなどがあって、実際に車検場ではこうした機能が正常に動作しているかどうかがチェックされています。

この車検でチェックする項目を見ると、ほとんどが公道上の安全に関わるものです。ブレーキランプがちゃんと点灯しない車が走っていたら、急ブレーキの時に後続車に伝えることができず追突事故のリスクを高めます。それではいけないのでブレーキランプの点灯が正常かどうかを車検でチェックします。

こうした検査項目に全て合格したからといって、その車の性能がフルに発揮されることを保証するわけではありません。あくまでも公道上を走っても良いというお墨付きをもらっただけという認識が必要です。

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